分散を考えるときは、
リスクとリターンの関係を学ぶ必要があります。
まず、厚生年金基金で使われているそれぞれの投資先の1970年から2001年のデータから見てください。

さて、この表の内容が分かる方は、すごい!このブログを読まなくても大丈夫です。
まず、
期待収益率。これが一番簡単です。これは
平均して1年どの位リターンが見込めるのかということです。
例えば、国内株式を10年間保有すると期待されるリターンは、1.07の10乗(複利ですから)で 1.97倍になることが期待されます。
意外と外国債券が低いのは、やはり円高が影響しているのでしょうね。
次に、
標準偏差。この辺でアレルギーを起こす方も多いでしょう。
国内株式の
期待収益率から±標準偏差を計算すると31%(7+24)から-17%(7-24)になります。
簡単に言うと
約7割の確率で1年間に国内株式はこの変動の範囲に入るということを示しています。
ちなみに
期待収益率から±2×標準偏差を計算すると55%から-41%になりますよね。
これは
この範囲に95%の確率で入ることをあらわしています。
言い換えるとあなたが今、
国内株式に100万円投資したとします。
1年後に15%(100-70の半分)の確率で83万円以下に、2.5%(100-95の半分)の確率で59万円以下になってしまう可能性があるということです。
日本株だけに投資することはこれだけのリスクがあるということをまず認識する必要があります。
そして、これは日本株全体に投資した場合ですので、個別株に投資する場合はもっと変動が大きくなる可能性があります。
私はこうなった時に耐えられなければ投資する資格がないといっているわけではありません。
こうならないようにリスクを下げることを考えるべきだといっているのです。
そして効率のよいリスクの下げ方には、
投資対象同士の相性があります。それが、
「相関係数」です。これについては、次回お話します。